くるくる日和

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情報共有とナレッジマネジメントで、企業の土台は強くなる

さてさて、前回は指示出しや仕事の依頼が上達すると、売上にも繋がってくる、ということについて書きました。

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その中で、「〇〇やっといて」という指示出しでは何も広がらないということを書きました。
やる目的やなんかも一緒に伝えないと、成果物としては期待するものがあがってこない、と。
だいたい、そういう指示の出し方をする人って情報共有が下手だったりするんですね。

 

というわけで、今回は情報共有やナレッジマネジメントについてのお話。

 

情報共有というとホウレンソウを思い浮かべるかと思うのですが、もう、本当にそれです。
新入社員の頃にしこたま言われているはずなのに、いつの間にやら出来なくなっていく。
まぁ、出来なくなっていく、というよりかは、仕事に慣れて、ホウレンソウをしなければいけないものと、しなくて良いものの判断がつくようになった、とも言えるのかも知れません。

 

ですが、それって誰の判断ですか?
そう、自己判断で決めているだけなんですね。
例えば、ちょっとしたクレームがあったとします。
いや、クレームまでいかない、ちょっとした意見です。
受けたヒトはまぁ、これぐらいなら、と自分の中だけに留めておきます。
でも、他の人がそれを聞くと、実はその意見の中に、大きなミスにつながる何かを見つけるかも知れない。
あるいは、逆に商売につながる大きなヒントを見出すかも知れない。
でも、個人の判断で、それが報告されずに、企業は重大な損失をしている可能性だってあるんです。

 

また、ナレッジマネジメントも同様です。

Aさんという人がある方法で社内で一番売上を上げているとします。
その方法をずっとやってるためにAさんにとっては当たり前の方法になっています。
当たり前なので特に週報にも細かく記載しないですし、わざわざ他人にレクチャーしようともしない。
しかし、他の人も同じやり方をするとAさんと同じぐらいに売上を取ることが可能なんですね。
これを会社として放ったらかしにしているのは本当にもったいない。
取れる利益が取れていないのではなく、損失といっても良いぐらいです。

 

また、複数の人間で共有することでブラッシュアップがなされて、より良くなっていったりもします。
例えば、パソコンには一つのプロセッサーしか入っていませんが、スーパーコンピューターにはそれが何千個、何万個と入っているんですね。
だから、パソコンの一万倍も処理能力が早いんですね。
そう、ナレッジマネジメントというのは言ってみればそういうことなんです。

 

一人の分析力や行動力、改善力は限られたものです。
しかし、それを100人でやれば、分析もより精度の高いものになりますし、アクションも多方面に行え、改善も多角的に出来ます。

ナレッジマネジメントを行うだけで企業の土台は強固なものになっていくんです。

 

更には、情報共有やナレッジマネジメントがなされないために、「その人にしかできない仕事」を生み出す構造にも繋がります。

「その人にしかできない仕事」は企業にとって絶対によくありません。
ナレッジマネジメントの観点からもそうですし、リスクヘッジの観点からもそうです。

 

以前に在籍していた会社で、何でもかんでも内製でマクロを組んでやっていました。
受注データの抽出から、発注データの取り込み、在庫管理なんかも全てシステムを使わずにマクロだけでやっていました。
内製でやるメリットはスピード感があることですね。修正、改善なんかもすぐに行なえますし、新たなシステムの開発も時間をかけて要件定義となくても、社内にいて何をやりたいかが明確なので、すぐに開発に取り掛かれる。

 

ただ、その会社ではマクロを組めるのは一人だけでした。
結果、どうなるか。

 

そのヒトが休んでいる間に何かあると、受発注すらできないんです。
1日の売上が本当にゼロです。

 

だから、そのヒトは休めなくなりますし、疲弊していきます。

 

また、そのヒトにしか立ち入れない領域を免罪符のように与えてしまったばかりに、偉くなったと勘違いして天狗になり、態度は横柄になり、他の従業員とギクシャクし始めました。

 

結果としてはそのヒトは人間関係で辞めてしまったのですが、後に残されたのは使い方のわからないマクロがあるだけ。
運営すらまともに行えない状況になりました。

 

内製に懲りた会社は、誰でも扱えるもの、メーカーがサポートしてくれるものに全て変えました。
そう、痛い目を見て初めてどれだけ綱渡りの状況だったか分かったんですね。

 

では、どうすればナレッジマネジメントが上手くできるのか。

 

グループウェアを上手く使う、というのも有効なやり方です。
掲示板や文書管理ができるものもあります。
ただ、このグループウェアって色々な機能があっても全て使い切れず、結局はメールと、スケジュール管理のみに落ち着いてしまったりするんですよね。

 

もちろん、こういうツールなんかを使うのも良いのですが、社内がそういう意識になっていないと上手く使われないんですね。

 

そう、結局のところ意識改革しかないんです。
社内にナレッジマネジメントの意識がないのであれぼ、誰かがイニシアチブを取って、とにかく実行する。
それしかない、と僕は思います。

 

ただ、実行することはそんなに難しいことではないんですね。
あなたがどういった立場にいるかで、できることは変わってはくるのですが、あなたが経営者であったり、部長であったりと、影響力の大きい人であるとします。
そうであれば、比較的スムーズに意識改革は行なえます。

 

ミーティングの回数を増やしたり、売上改善や商品企画(あるいは仕入れ)といったようなテーマを持ったミーティングを定例化したりすることで情報共有はなされていきます。
もちろんミーティングの進め方も重要ですね。
ただ集まった人たちに対してトップダウンで一方的に喋るのではなく、「〇〇さんはどう思う?」といったように意見を求めるように進めていかなければ、共有ではなく、押し付けになってしまいます。
あるいは発表会形式も良いですね。テーマを決めて、各自それに対してプレゼンする。
プレゼン力もつきますし、他人の考え、他人の仕事の進め方が一気に共有できます。
また、それに対して他の人が意見やアドバイスを言うことで、発表者自身も成長していきます。

 

意外に効果が高いのが朝礼ですね。全体朝礼のような大仰なものではなく、部署ごと、課ごとのこじんまりとした毎朝の報告会です。
今日の予定、タスクの進捗状況。それを伝え合うだけで全然違います。
誰がどこで躓いているのかもすぐに把握できたりもしますからね。

 

取引先とのメールのやり取りに関しても、直属の上司は必ずCCに入れさせるようにしましょう。
それによって部下の動きが把握できますし、アドバイスも出しやすくなります。

 

あとは、マニュアル化できるものは全てマニュアル化を行なうのもオススメします。
マニュアル作成に関わる人の通常業務に影響が出てしまいますが、そこは未来への投資のためと割り切りましょう。
マニュアル化されると様々なメリットがあります。
・あやふやだったことがルール化される。
・ミスが減る。
・レクチャーに時間がかからない。
・人が変わっても、それまで同様の仕事の質が保てる。などなど。
そして、一度マニュアル化されたものは定期的に見直しましよう。
いつの間にか、オペレーションが変わっていたり、作成した人は気づいていないけれど、そもそも実は分かりにくいマニュアルだった、ということもあります。

 

さてさて、経営者や部長クラスであれば上記のようなことに関して、色々と動きやすいですし、情報共有しなければ、といった雰囲気も作り出しやすいでしょう。
では、あなたが課長や係長といった中堅のポジションにいたとすればどうすれば良いか。
できることは経営者や部長に比べると限られます。
ですがやることは同じです。直属の上司に情報共有について強化をしたいことを相談し、まずは自分の所属するチームのミーティングの開催や、朝礼を行なうことや、マニュアル作成について提案、実行すればいいのです。
それが上手く効果を上げ始めると、会社全体に広がっていくでしょう。
そうなるときっと土台の強い企業体質になっているはずです。

 

ではでは、また。